社会人が資格試験に落ちる原因|つまずきやすい5つのパターン

社会人受験でつまずくパターン 落ちる原因を先に潰す

働きながら資格試験に挑戦した方の話を聞くと、不合格の理由として挙がるのは能力の問題よりも進め方の問題であることが多くあります。そしてその進め方のずれには、いくつか共通した型が見られます。

裏を返せば、つまずきやすい場所が分かっていれば、同じ落とし穴を避けながら学習を組み立てることができます。自分がどのパターンに近いかを早い段階で把握しておけば、修正にかかる手間も小さくて済みます。

この記事では、社会人受験でよく見られる五つのパターンを取り上げ、それぞれがなぜ起こるのか、どう手を打てるのかを編集部の視点で整理します。最後に、学習を始める前に確認しておきたい点をまとめています。

目次

パターン一 学習量の見積もりが甘い

最も多く見られるのが、必要な学習量を実際より少なく見積もってしまうケースです。案内に書かれた学習時間の目安を見て、一日二時間なら半年で足りると考えて始めたものの、途中で範囲が終わらないと気づくという流れです。

見積もりがずれる理由はいくつかあります。ひとつは、目安の時間が誰にとっても同じではないことです。その分野の予備知識があるかどうか、読む速度、理解にかかる時間によって必要量は変わります。

もうひとつは、毎日必ず学習できる前提で計算してしまうことです。実際には残業や体調不良、家庭の予定で手が付かない日が出てきます。週の予定を立てるときに、あらかじめ手を付けられない日を織り込んでおくと、遅れが出ても計画全体が崩れにくくなります。

あわせて、合格率の数字だけで難易度を判断しないことも大切です。受験する層や受験までの学習期間によって数字の意味は変わります。この点は合格率だけで判断しないで詳しく扱っています。

パターン二 インプットに時間をかけすぎる

テキストを読み込み、講義を見ることに時間の大半を使い、問題を解き始めるのが直前になってしまうケースです。本人としては丁寧に進めている感覚があるため、遅れに気づきにくいという難しさがあります。

テキストを読んでいる間は、書かれている内容が理解できるため手応えを得やすくなります。しかし試験で求められるのは、何も見ずに自力で答えを出す動作です。読めば分かる状態と、問われて答えられる状態の間には差があります。

対策としては、範囲を一通り終えてから問題に入るのではなく、単元ごとに読んだ直後へ問題演習を挟む形が扱いやすい方法です。早い段階で解けない箇所が見つかるため、読み方の調整にも間に合います。配分の考え方はインプットとアウトプットの配分で整理しています。

パターン三 復習が後回しになる

先へ進むことを優先し、既に学んだ範囲へ戻らないまま進めていくケースです。範囲の終わりまで到達したときには、最初のほうに学んだ内容がほとんど残っていない状態になります。

原因の多くは、計画に復習の時間が確保されていないことです。新しい範囲を進める予定だけを並べると、遅れが出たときに削られるのは復習の側になります。先に復習の枠を置いておくほうが結果的に安定します。

また、復習の間隔も結果を左右します。薄れきってから戻ると、ほとんど初めて学ぶのと変わらない負担になります。間隔の置き方は記憶が定着する復習のタイミングを参考にしてください。

パターン四 直前期に手を広げすぎる

試験が近づくと不安が強くなり、新しい教材や問題集を買い足してしまうケースです。手元の教材が終わっていない段階で範囲を広げると、どちらも中途半端なまま本番を迎えることになります。

直前期に効果を得やすいのは、既に使ってきた教材の中で解けない箇所を潰す作業です。新しい教材は最初から読み直す必要があるうえ、これまで積んだ内容との対応も取り直さなければなりません。

不安から手を広げそうになったときは、今の教材で間違えた問題をすべて解き直せるか自問してみてください。多くの場合、そこにまだ取り組む余地が残っています。

直前期にもうひとつ起こりやすいのが、範囲を絞る判断を避けてしまうことです。すべてを仕上げたい気持ちは自然なものですが、残り時間が限られている以上、出題の多い範囲から順に固めるほうが得点には結びつきやすくなります。何を捨てるかを決めることも、この時期の作業のひとつだと考えておいてください。

パターン五 生活の変化に計画が耐えられない

順調に進んでいたところへ、繁忙期や異動、家族の事情といった変化が重なり、計画が崩れてそのまま戻れなくなるケースです。社会人受験では、この形での中断が最も起こりやすいといえます。

問題は変化が起きること自体ではなく、変化を想定していない計画を立てていることです。毎日必ず二時間という前提の計画は、一週間手を付けられなかっただけで意味を失います。

あらかじめ予備日を置く、週単位で量を決めて日ごとの配分は柔軟にする、手が付かない日でも切らさない最低ラインを決めておくといった備えがあると、崩れても戻りやすくなります。止まってしまったときの戻り方はモチベーションが続かないときの対処法で扱っています。

受験する年をいつにするかも、この観点から考える余地があります。繁忙期と直前期が重なることが分かっているなら、無理に間に合わせるより一年先の試験を目標に据えるほうが、結果として早く合格に届く場合もあります。

五つのパターンを先に潰すための確認

ここまでの内容を、学習を始める前や見直しのときに使える形にまとめます。すべてに答えられる状態であれば、大きくつまずく可能性は下げられます。

パターン起こりやすい場面先に確認しておきたいこと
見積もりの甘さ学習開始時手を付けられない日を織り込んだか
インプット偏重学習の前半単元ごとに問題を解いているか
復習の後回し学習の中盤計画に復習の枠があるか
直前期の拡大試験の1か月前後今の教材を解き切ったか
生活の変化繁忙期や環境の変化時予備日と最低ラインを決めたか

五つを見比べると、どれも学習内容そのものではなく、計画の作り方と進め方に関わる問題であることが分かります。つまり、始める前の設計である程度は防げる部分です。

なお、五つすべてに同時に対処しようとすると、確認作業だけで負担になります。自分の過去の経験を振り返って、当てはまりそうなものが一つか二つあれば、まずそこだけ手を打つ形で構いません。学習が進む中で別のパターンが出てきたときに、あらためて表に戻れば十分です。

まとめ

社会人が資格試験でつまずきやすい原因について、この記事で整理した内容をまとめます。

  • 学習量の見積もりは、手を付けられない日を織り込んだうえで立てる
  • 読むだけで終わらせず、単元ごとに問題を解いて答えられる状態を確認する
  • 復習の枠は計画に先に入れておかないと、遅れが出たときに削られる
  • 直前期は教材を広げず、既に使った教材の解けない箇所を潰すことに時間を使う

これらの多くは独学でも意識すれば対処できますが、学習の順番や復習の間隔があらかじめ組まれている教材を選ぶことで、自分で管理する負担を減らすという方法もあります。設計まで自分で行う自信がない場合は、講座の進め方が示されているかどうかを選ぶ基準に加えてみてください。

学習の進め方まで含めて支えてくれる講座かどうかは、教材やサポートの内容を見比べると判断しやすくなります。当サイトでは資格ごとに主要な通信講座を比較しています。

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